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墓じまい代行業者に頼めること・頼めないこと|書類は行政書士、お寺との交渉は弁護士、料金に入る範囲とクーリング・オフ

墓じまいの代行業者とは、墓石の撤去や遺骨の取り出し、役所への手続きなどを、家族に代わってまとめて引き受ける会社のことです。ただし、代行業者が自分で全部をするとは限らず、墓石の工事は石材店が、役所に出す書類は行政書士がと、実際の仕事を別の人が受け持つこともあります。

そして、墓じまいの仕事の中には、法律で「この資格を持つ人しか、お金を受け取って引き受けられない」と決まっているものがあります。なので、代行業者に頼む前に、どこまでを業者に任せられるかを知っておくと安心です。

結論

  • 墓石の撤去、遺骨の取り出し、工事の日程の調整は、代行業者に頼めます。ただし、料金にどこまで入るかは業者ごとに違います。
  • 役所に出す書類をお金を受け取って作れるのは行政書士で、お寺と離檀料の金額を交渉できるのは弁護士です。
  • 業者が家に来て契約したときや、業者からの電話で契約したときは、書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフ(理由を言わずに契約をやめること)ができます。
墓じまいの仕事を、誰に頼めるか

代行業者・石材店

  • 墓石の撤去と、区画を更地に戻す工事
  • 遺骨の取り出し
  • 工事や法要の日程の調整

行政書士

  • 改葬許可の申請書を作る
  • 役所への申請の手続き

弁護士

  • 離檀料の金額や、払う義務の交渉
  • お寺ともめたときの代理

書類は行政書士

墓じまいで遺骨をほかのお墓や納骨堂に移すには、市区町村の「改葬許可」が要り、そのための申請書を役所に出します。役所に出す書類を、人から頼まれてお金を受け取って作ることは、行政書士の仕事として法律で決まっています。

行政書士でない人がこの仕事をすることは、行政書士法で禁じられています。さらに2026年1月1日からは、「手数料」や「コンサルタント料」など、お金をどんな名目で受け取っても違法になることが、法律の文言にはっきり書かれました。

改葬許可の申請書を、誰が作るか

自分や家族が作る

  • 資格は要らず、人に払う報酬もかからない
  • 名義人でない人が申請するなら、名義人の承諾書を付ける

行政書士に頼む

  • 申請書を作って、役所に出してもらえる
  • 報酬を払う

代行業者に頼む

  • 業者が自分で作るなら、法律に反するおそれがある
  • 書類を作る行政書士の名前を聞く

なので、代行業者の見積書に「行政手続き代行」とあったら、「申請書を作るのは誰ですか。行政書士なら名前を教えてください」と聞いてください。業者の中には、書類は依頼者が作り、業者は役所への提出だけを代わる、というところもあります。

申請書を自分で書いて、提出や許可証の受け取りだけを親族や業者に頼むこともできます。たとえば松山市は、親族や石材業者に提出や受け取りを頼むときは、申請書に委任状を付けるよう案内しています。

申請書の書き方とそろえる書類は、改葬許可の申請の流れと必要書類で確かめられます。書類づくりを受ける行政書士は、改葬許可の手続きを受ける業者の一覧で見られます。

お寺との交渉は弁護士

お寺に離檀料などのお金を言われて、その金額や払う義務について話し合うことは、法律の問題になります。弁護士法は、弁護士でない人が、お金を受け取る目的でこうした法律の仕事をすることを禁じています。

行政書士も、ほかの法律で禁じられている仕事はできないと決まっているので、お寺との交渉は引き受けられません。東京弁護士会も、退職代行についての注意の中で、弁護士でない人が法律の問題で本人の代わりに相手と話をすることは「非弁行為」(弁護士法に反する行い)だと説明しています。

お寺に伝えること 頼める相手
工事の日程を相談したい 代行業者
閉眼供養の日を決めたい 代行業者
離檀料を下げてほしい 弁護士
離檀料は払わない 弁護士

閉眼供養(へいがんくよう)とは、お墓から遺骨を取り出す前に、お坊さんにお経をあげてもらう法要のことです。表の上の2つのように、お金や権利で争う話ではない日程の用件は、業者に伝えてもらえます。

業者一覧の代行5社の料金ページを見ても、2社は、お寺への説明や離檀の話は依頼者自身でするよう書いていて、1社は、寺院との交渉には弁護士を案内すると書いていました。なので、「お寺との話は全部うちがつけます」と言う業者には、「金額の交渉は弁護士がしますか」と聞いてください。

離檀料をお寺とどう話すかと、墓地の規則で見るところは、離檀料の相場と払う義務で確かめられます。業者の交渉が弁護士法に反していないか気になるときは、その業者がある地区の弁護士会に連絡できます。

料金に入る範囲

業者一覧に載せている5社の代行業者と5事務所の行政書士について、公式サイトの料金ページに「料金に何が入るか」がどう書いてあるかを、2026年10月18日に読みました。代行5社の結果は次のとおりです。

料金ページの書き方 代行5社
墓石の撤去を含む 4社
遺骨の取り出しを含む 2社
書類の手続きを含む 2社
納め先へ運ぶのを含む 0社
僧侶の手配は別料金 2社
「税込」と書く 3社

墓石の撤去は5社のうち4社が料金に含むと書いていますが、遺骨の取り出しを含むと書いているのは2社だけでした。また、取り出した遺骨を新しい納め先まで運ぶことを料金に含むと書いている業者はありませんでした。

遺骨を新しい納め先までどう運ぶかは、契約の前に業者に聞いておいてください。宅配便も、ヤマト運輸と佐川急便は遺骨を送れないものに入れています。

郵送できると書いている1社は、日本郵便のゆうパックで送るとしていて、郵送料は別にかかります。

代行5社のうち、役所の書類を誰が作ると書いているか
提携の行政書士1社
依頼者が作り、業者は提出だけ1社
司法書士1社
書いていない2社

書類の手続きを料金に含むと書いているのは2社で、1社は、希望する人だけが払う別の費用として載せていました。そして、書類を作るのが行政書士だと書いているのは、5社のうち1社だけでした。

行政書士の5事務所のほうは、どこも報酬に書類づくりが入っています。ただし、次の費用は報酬とは別だと書いている事務所があります。

  • 交通費・出張費や、役所の手数料などの実費:3事務所
  • 墓石の撤去の工事代(工事の手配はする):2事務所
  • 報酬が税込か税別かを書いていない:2事務所

代行業者に全部を頼むか、書類だけ行政書士に頼んで工事は石材店に頼むかは、両方の見積もりを取って総額で比べてください。墓石の撤去を受ける業者は、墓石の撤去を受ける業者の一覧で地域ごとに見られます。

見積書の分け方

代行業者の見積書は、業者に払うお金と、お寺や役所、新しい納め先に別に払うお金を分けて読むと、何が足りないかが見えてきます。項目名を、業者の料金ページの書き方に合わせると、たとえば次のようになります。

代行業者の見積書の見本(項目名は業者の料金ページの書き方。金額は例)数字は仮

墓じまい基本料金(墓石の解体・処分、整地)〇〇円①
遺骨の取り出し(2名まで)〇〇円②
行政手続き代行(提出代行)〇〇円③
遺骨の郵送別途④
僧侶の手配(閉眼供養)〇〇円⑤
離檀料・お布施含まず⑥
  1. ①外柵(区画を囲む石)や基礎のコンクリートまで入るかを聞く。細かい読み方は撤去の見積書の記事で
  2. ②人数の上限がついていたら、お墓に納めてある骨つぼの数と見比べる
  3. ③「提出代行」は、申請書を作るのは依頼者という意味のことがある。誰が作るのか、行政書士の名前を聞く
  4. ④新しい納め先まで運ぶ方法と、その費用を書いてもらう
  5. ⑤代行5社のうち2社は、僧侶の手配を基本料金とは別に載せていた。家のお墓があるお寺の住職に頼むのか、業者が手配する僧侶に頼むのかを先に決める
  6. ⑥お寺に直接渡すお金で、業者の料金には入らない。金額は自分でお寺と話す

見積書が税込かどうかも、最初に確かめてください。代行5社のうち「税込」と書いていたのは3社で、ほかは料金のそばに税の記載がありませんでした。

撤去の見積書の「一式」「別途」の読み方と、お寺から石材店を指定されたときの確かめ方は、墓石の撤去の見積書の読み方と指定石材店で確かめられます。業者に払うお金のほかに何がかかるかは、墓じまいの費用の内訳で5つに分けて確かめられます。

クーリング・オフ

業者が家に来て契約したときや、業者からの電話で勧誘されて契約したときは、特定商取引法という法律の決まりで、クーリング・オフができます。期間は、契約の書面を受け取った日から数えて8日以内で、業者に書面かメールなどで伝えます。

契約したきっかけ クーリング・オフ
業者が家に来た 8日以内ならできる
業者から電話が来た 8日以内ならできる
自分で家に呼んだ できないことがある
ネットで申し込んだ 制度がない

自分から「家で契約したい」と業者を呼んだときは、クーリング・オフの決まりが当てはまりません。ただし消費者庁は、次の場合は「自分から呼んだ」ことにはならないと説明しています。

  • 問い合わせや資料の郵送を頼んだだけなのに、業者から「家で説明したい」と言われて承諾したとき
  • 見積もりだけのつもりで呼んだ業者と、その場で契約したとき
  • 広告の安い金額を見て呼んだのに、実際に言われた金額が大きく違ったとき

また、インターネットや郵便で自分から申し込んだ契約(通信販売)には、クーリング・オフの制度がありません。この場合に契約をやめられるかは、業者の決まりで決まります。

代行5社のうち1社、行政書士5事務所のうち1事務所は、契約や仕事を始めたあとで解約したときの費用を料金ページに書いていました。たとえば行政書士の1事務所は、仕事を始めたあとのキャンセルは見積金額の60%と、それまでにかかった費用を払う決まりにしています。

契約をやめたいのに業者が応じないときや、クーリング・オフが当たるか分からないときは、消費者ホットライン(188)に電話してください。住んでいる地域の消費生活センターにつながります。

霊園の解約や納骨堂の追加の費用など、業者のほかの相手ともめた公的な事例は、墓じまいのトラブル事例と防ぎ方で確かめられます。

今日やること

  1. 1頼む範囲を書き出す撤去・遺骨の取り出し・新しい納め先へ運ぶ・申請書づくり・閉眼供養の手配・お寺への連絡のうち、どれを人に頼むかを決める
  2. 22社以上に同じことを聞く業者一覧から選び、「料金に入るものと別にかかるもの、税込か、申請書を作るのは誰か、遺骨を新しい納め先までどう運ぶか、解約したときの費用を書いてください」と頼む
  3. 3お寺には自分で伝える離檀や墓じまいの話は自分で住職に伝え、金額でもめたら弁護士に相談する。契約で困ったら188に電話する

墓じまい全体の順番と日数は、墓じまいの段取りと日数で確かめられます。

出典

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